ソフトによっては機能が多すぎて、メニューの中を探すだけで一苦労、ということが増えてきた。画像編集、CADなどは特にそうだが、ワープロ程度であっても既に充分に多い。一度も使ったことのない機能も多々ある。
ソフトによってはメニューがカスタマイズできるものもあるが、その範囲は狭い。使用頻度によって並べ替えができるものも見受けられるが、こうなると常に位置が変わって使いづらいこともある。
映画の世界では、長年これを無視して見やすく見せてきた。映画の画面で出てくるコンピュータ操作のシーンは、殆どが本物ではなく、Flashなどで作ったデザイナー謹製のニセモノだ。デタラメにキーボードを叩いても正しいスペルで文字が入力できる、といったものも多いようだ。
GUIは少なく、CUI画面で「request secret data...」などと打つと、正しくこれを解釈してくれる。技術屋は「あんなコンピュータはないよ」といって酒の肴にしていた。その意味は、コマンドは定義済みのものを、パラメータ含め順番まで含めて正しくタイプしなければならない、ちょっとでも打ち間違えれば勿論、コマンド名すら間違っている、それをコンピュータが(いわば気を利かせて)正しく解釈してくれている、というものだった。だがAIが進化してくると、これも怪しくなってくる。
最終結果はともかく、CUI画面で適当に(曖昧な記憶のまま)打つだけで、インタラクティブにコンピュータが「気を利かせた」解釈をしてくれる、万一解釈できずエラーになってもリコメンドや「もしかして」をリストアップしてくれる、というのは、もう夢ではない。検索サイトがこれだけ賢くなってきた今、そのリンク先がコマンドであって悪い理由は何もない。
つまり、入力にCUIウィンドウがあって、検索対象がコマンド(例えば内部処理関数)であり、パラメータの設定も解釈して自動ではめ込み、考えられる処理の候補をリストで出す、というGoogleもどき画面を持つアプリケーションがあっても、もうおかしくない時代なのだ。更に言えば、そのリンクはダイレクトではなく、更に足りないパラメータをリクエストする画面につながり、しかもパラメータ毎のフォームをクリックするのではなく全部ベタ打ちにすると、解釈してどれがどのパラメータまで解釈してくれる、というところまで作ることは、今でも可能なはずだ。
映画やSFというのは、(自分はよく知らない)技術をネタに、こういう風に動くのだろう(動いて欲しい)ということを具現化している。技術が追いついてきたのであれば、それを推進しない手はない。
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