2016年11月27日日曜日

スリーブPDA


今で言うスマホの創成期には、様々な形態のデバイスが搭乗していた。中でもIBMが作っていたカードサイズのPDA、TC-100はユニークだった。当時はPCMCIAが使えるノートPCが多くあったのでこのサイズだが、今ならクレジットカードサイズに厚みが少々ある程度、電子ペーパーにタッチパネルと、ハード的な材料は揃っているから、イチから新たに作るとまた別の面白いものができるだろう。

ATMにスマホを対応させる研究もあるのだが、どうせ非接触なら形は何でもよいはずだ。クレジットカードサイズならパスケースに入るし、持ち運びもずっと楽になる。ディスプレイもそこそこ大きくできるから、スマートウォッチよりも有利だ。

袖に仕込んでおいて銃が飛び出す仕組みを「スリーブガン」というらしいのだが、この大きさなら同じ仕掛けで袖の中に隠しておき、必要に応じて出すようなことができるだろう。まあそこまで大げさでなくとも、袖に仕込むというのは新しいアイデアだ。逆に言えば、袖に仕込む前提で形態を新たに考えるのもアリだろう。

そこで考えてみたのが以下の形態だ。まず、腕時計のように左腕に装着するのだが、時計のベルトよりずっと太いベルトで巻く。イメージとしては、テニスのリストバンドよりまだ広いくらい(1.5倍)の幅にする。その甲の側に仕込む。手首をぐっと下に(手のひら側に)曲げると袖から飛び出して見えるようになる。半そでなどのときはそのまま見る。この仕掛けは筋電計やLED/フォトダイオードなどでできるだろう。脈拍計との兼用にもなる。

腕のカーブに合わせて若干円筒形のカーブが付いている。タッチパネルにはなっているが、基本的には表示用で、操作は確認など簡易なものを想定する。つまりスマホやPCなどの母艦は必要になる。単体での通信機能は、母艦スマホがある場合はそこと、ない場合は格安SIMでネットサービスと繋がる。

載せるソフトは、基本的に通知である。母艦があれば母艦の通知をそのまま出せばよいので簡単だが、単体で動かす場合はサイズや計算機容量に合わせた取捨選択が必要になるだろう。それでもスマートウォッチと同程度以上の通知はできるはずだ。他、マイクとFelicaがあると嬉しい。

表示域は広くなるので、twitterやメール程度なら全文を一覧できる。また操作面も広くなるのでフリック入力くらいはできるだろう。サイズも大きいから電池の持ちもよい。デザイン性さえ充分にあれば、スマートウォッチより普及しそうな気がする。
 

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