2016年12月28日水曜日

税納付の簡略化


国税がクレジットカードで納付できるようになったのだが、その手順を見るとどうも中途半端な感を抱く。
特定のサイトに行くのはよいとして、「税金の種類(税目)や課税期間、申告区分(確定申告など)を入力し、納付する税額を入力」する必要がある。これでは入力ミスを原理的に避けられない。なぜその税にIDを付けて、そのIDを入力するような方式にしなかったのだろう。
もしIDを付ければ、例えばQRコードにすればスマホで読める。これと続けてApple Payで払う、とすれば、続いて「クレジットカードの番号や、納付手続完了メールの送信先アドレスなどを入力」する必要もない。支払のエビデンスもしっかり残る。
クレジットカードで払えばポイントが付くのかどうかがよく分からないが、手数料が1万円当たり76円というから、ポイント1%であれば収支はプラスになる。これだけ考えても使ってみようかな、と思うのだが、いかんせん入力のところが面倒だ。税の支払なんてそう頻繁にあるものでもないけれども、支払の手段が多数ある現代においては、少しのUIの設計の悪さが致命的になることもあるのだ。
税に限らず、公的な支払や還付には、全てシリアル番号を付けて貰って、これを提示すれば全てが分かる、というような仕掛けにして貰うとありがたい。例えば郵便番号のように、国際ルールを一つ作っておいて、その下に番号管理団体を置き、役所から国民への請求は全て採番して詳細へのURLを割り振る、としてやる。
実際のところ、個々の請求には何らかの隠れIDがあるはずだから、それほど各所の負担は重くないはずだ。一方で国民は大いに助かる。番号で一元管理できるから、いちいち違う書類を見比べて悩む必要もない。役所から広げて、電気ガス水道通信などのインフラの支払にも適用してよいと思う。是非検討して頂きたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

ダイナミック租税とその指標

今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...

人気の投稿: