2016年12月6日火曜日

ビッグデータと病気


以前、日頃の生活をビッグデータで解析して犯罪の予兆を見つける、という記事を書いたのだが、あれを応用すると他にも色々と分かりそうなことがあって面白い。

近年、かぜ薬が癌に効くなど、既に薬として認可されているものが別の病気にも効く、ということが相次いで分かっているが、あれもビッグデータ解析の一つだと思う。薬を対象にしている分、データはとりやすいのだろうけれども、もっと広く一般的に考えて、食事や生活習慣などと病気との関連を詳しく知ることができるようになるのではないか。例えば
  • タコが好きな人は肝臓がんになりにくい
  • 神経質な人は心臓病になりやすい
  • 海の近くに住む人は皮膚病になりにくい
  • 陽気な人は脳の病気になりにくい
などだ。上の例は比較的想像しやすいものばかりだが、ビッグデータ解析の良い所は、自分で仮説を設定する必要が必ずしもないところだ。意外な組み合わせが出てくる可能性もある。

また、未だに原因不明とされていて患者数が多く、且つ致命的でないが治療法も分からない病気、というのは結構ある。リウマチやアトピーなど免疫不全系、糖尿病や高脂血症といった生活習慣病がよい例だ。のこういったものと何かの因果関係が分かれば、個々のコストは小さくとも市場が大きいので、一気に市場が沸く可能性がある。

データさえあれば、これは計算機をぶん回せば事足りる類のものであるので、製薬会社や国がドンとカネを出せば、意外と早く見つかるかもしれない。


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