これを論ずるには、そもそも適正な人口とは何人なのかを定義しなければならない。例えば
- 自国が輸出入を一切せずとも自活できる
- 輸出額が輸入額を持続的に上回る
- 再生を合わせた資源消費ゼロ(二酸化炭素など)
- 極端な貧困がいない(生活保護率が一定以下など)
世界中で見ると、1.2.は意味を成さないので3.4.が定義になる。だが4.の定義は多分に恣意的になれるし、一律に額で見ると物価の違いや生活レベルに対する満足度も出てくる。「幸福度」「栄養が足りているか」「平均寿命」「死亡原因率」なども加味する必要があるかもしれない。となれば複雑系の世界になり、すっきりとしない。つまり3.が最低限の明確な数値を出せる指標、となるわけだ。
資源問題として、特に石油の枯渇は昔から言われてきたことだが、今の流行はやはり地球温暖化、二酸化炭素だろう。石油の話は原子力に昇華し、また天然ガスなどで新たな局面を迎えている一方、こちらは明確なゴールが見えていない。今の視点はあくまで二酸化炭素量そのものだが、根本的には人が多過ぎるのが原因だ。それを無視して二酸化炭素のみ議論するのは、できれば勿論良い事だが、現実論としては無理筋だ。
二酸化炭素消費量 ≒ 一人当たりの石油消費量 × 人口
であり、一人当たりの石油消費量は年次で増加している。エネルギーを大胆に原子力に移行するのでなければ、人口を抑制するしか手はないのは明白なのだが。
人口を抑制するのは、出産制限以外では大規模な戦争しかない(疫病程度では有意には減らない)。戦争が嫌なら世界的に出産制限をすべきである。それも明確に、人口増加率1.0以下を目指すべきだ。これが達成できない国は、二酸化炭素排出量取引と同じように、人口増加率取引を行って調整する。
極端に過ぎる提案だろうか。だが、むしろ遅すぎたという可能性もある。
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