2018年3月31日土曜日
非常食にはガムを
毎年9月になると防災用品の宣伝が始まる。9月1日が関東大震災の起こった日だからだが、その後も阪神淡路や東北など、大きい地震は起きている。非常食を用意している家庭も多いだろう。だが、最初は意気込んで買い込むにしても、その後放置してしまい、賞味期限を過ぎてしまう失敗をする人も多いのではないか。
最近では、Googleカレンダーに入れておいたり、Evernoteに記録しておいたりということも考えられるが、そもそも非常食は割高だし、味も良くないものが多い。なるべく安く、栄養のバランスが良く、栄養価自体が高く、美味しく、そして賞味期限が長いものを選びたいところだ。
世の中には賞味期限が長いどころか「ない」ものも存在して、その代表的なものが塩、砂糖、蜂蜜、ガム、強い酒類(ウィスキー、泡盛など)だ。このうち塩砂糖は袋が弱く湿気る恐れがあるため、別の意味で賞味期限があるが、それ以外については非常食として考えてもよいと思う。
一般論として、塩分や糖分が極端に多い食品は腐らない。イギリスの伝統菓子であるクリスマスプディングや梅干し(最近の低塩や蜂蜜漬けのものはダメ)、佃煮などがそうだ。乾燥したもの、干物なども腐りにくい。だが、概ねこういったものは買ってくる場合の賞味期限は大したことがない。
大きくは二つの理由があると考えられる。一つは、保存方法が正しく守られる保証がない中で、ベンダとして期限を明示してしまうことへの躊躇。例えば冷暗所と指定していても、事実上は車のダッシュボードに入っていたとしたらどうか。もう一つは法律の壁だ。つまり賞味期限を書く義務がないものは限られている。
蜂蜜は、事実上は賞味期限がない。またガムには法的な表示義務もない。このため、蜂蜜とガムはランニングストックとして置いておくことを検討すべきだと思う。
ガムは嗜好品としても、また噛むことによってストレス軽減の効果を狙って、特に子供には効果があると考えられる。但し最近のガムは甘味料がキシリトールに替わっていて、栄養価視点ではあまり期待できない。また当然、板ガムや、粒ガムでも携帯用の包み紙タイプは湿気に耐えられないので、アルミパウチかボトルガムにする必要がある。
一方で蜂蜜は、シロップを混ぜた紛い物があるので注意が必要だ。シロップの水分が多いと保存に影響が出る。未開封の小型のものを避難袋に入れておけば、直接口につけて舐めることができる。
蜂蜜の中に「マヌカハニー」というのがあって、これには強力な殺菌作用があるそうだ。これもやはり賞味期限はないので、普段は健康のため、非常時にはカロリー摂取や怪我の殺菌(塗る)を兼ねて、ということも考えられる。
まあマヌカハニーはともかく、普通の蜂蜜の小型の未開封のものとボトルガムを、非常袋に入れておくというのは良いアイデアだと思う。実践をお勧めする。
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