2016年10月3日月曜日

片翼ヘリコプター


ヘリコプターの羽は最低でも2枚必要で、多くは4枚だ。羽は高速で回転するため、反対側の羽とは相性があり、重さや形状の違いが激しいと振動の原因となる。このため、羽の交換は必ずペアで行う必要があり、また羽が一つでも欠けると飛べなくなる。

もし羽が1枚しかないヘリコプターがあるとしたらどうなるか夢想してみる。反対側は重量バランスをとるための重りで、液体を注入するなどして重量を微調整できる。羽のペアリングは、実際には削ったり重りを載せたりと大変な調整が必要らしいが、これなら自動だ。

この1枚が破損したらどうなるか。当然揚力が得られずに落ちるわけだが、そうなったらこの羽は根元から爆破して捨てる。代わりに予備の羽を「膨らませる」。つまりは風船だ。

風船といっても馬鹿にしたものではない。電圧を掛けることで硬化するER流体(電気粘性流体)を注入して電圧を掛ければそれなりの硬さにはなる。形状は不正確になるが、そこは非常時用と割り切る。また、風圧を想定して変形をあらかじめ見込んだ弾性体を仕込むなども考えられる。

ローターが1つだと、これでも振動が収まらないかもしれないが、ドローンのように多数のローターで構成するならば、この調整も効くかもしれない。また、人が乗るヘリコプターには非現実的でも、ドローンになら適用できるかもしれない。

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