2016年10月18日火曜日

ドローンの安全性基準

ドローンはプロペラがあるので、一定の危険性がある。おもちゃサイズなら問題なくとも、実用に使うのならプロペラもしっかりしているだろうから、指を切る、目がつぶれる、といった可能性に対して一定の基準が必要なはずだ。

だが、調べてみた限りでは、飛行区域や高さなどへの規制は多く見つかるものの、ドローン自体に対する作りを安全性の観点から標準化しようという動きはなかった。ベンダの自主規制に止まっている、というのが現状なのだろう。幾つか考えてみよう。
  • 落下ないしは一定の速度でモノにぶつかったときの衝撃。例えば10メートル、50メートル、100メートル各々から100回くらい自由落下させて、地面に発泡スチロールの板を置いて穴の大きさや深さを測る。
  • 安全装置。電波が届かなくなった、姿勢制御ができなくなった、などの条件を定義して、自動で着陸する、動力を全部切ってパラシュートを開く、風船を膨らませる、など。上の衝撃は、安全装置を使って緩和できる。
  • フライトレコーダー。音声は意味がないだろうからコンピュータのログでよい。飛行場所、高度をGPSで記録すれば、飛行区域違反の抑制にもなる。
  • プロペラの耐衝撃性。試験体を最高速度で回転するプロペラに突っ込んで、試験体の損傷を見る。またプロペラが破壊されたときの破片の鋭利度を見る。これは試験体を破片切ってみて測る。
  • 破壊時の最高速度。上とは異なる硬い試験体をプロペラに突っ込み、破壊されるプロペラの速度を測定する。
  • 鋭利な部品の有無。一定の曲率以上では一定の柔軟性を備えること、更に高い曲率は禁止、など。
  • プロペラへのアクセス。指の長さを想定し、プロペラに試験体が届かないような保護されているかどうかを見る。
  • 落下物保護。モノを掴んだり空中で何かを落とすような機構がある場合、直前まで安全措置(フタなど)が為されているかどうか。
これらを考えると、今のドローンは剥き出しに過ぎるのではないか。全身を金網で覆ったり、発泡スチロールで覆ったりしているのが基本形ではないかと思う。逆に言えば、こういった措置がなされているなら、頭の上を飛び交っていても問題ないはずだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

超音波モーターの原理によるVR用トレッドミル

  VRにおけるリアリティ問題の一つに、その場で動くのではなく移動する場合、つまり歩いたり走ったりすることが挙げられる。実際にはその場にいるので、歩いたかのように足場を調節してやる必要がある。 これを実現する方法として、すり鉢状の滑りやすい足場を作っておく方法と、トレッドミルを使...

人気の投稿: