2016年10月15日土曜日

白い壁の家


アメリカかどこかで芸術家がやったアートで、白い部屋に様々な模様やアートを映し出す、というのがあった。また、プロジェクションマッピングは以前からあちこちで行われている。アートではなく常用として、室内にプロジェクションマッピングを行うようにしてみてはどうだろう。つまり、壁、家具、置物、家電などへの投影だ。

プロジェクタは部屋の何箇所かに、全ての天井と壁、床を照らすことが可能なように配置される。そこに、単純照明の他に、ディスプレイに表示可能なものは何でも表示できるようになる。

テレビ、カレンダー、時計、絵画、窓、防犯アラーム、インターホンが消えてなくなる。企業であれば掲示板、出欠表、ポスターの類もなくなる。全てはプロジェクタ投影だ。電話は受話器としては残るが、着信表示はいらない。

家具を含めて全ての室内の色調は、季節や天気、時刻によって自動制御される。朝は爽やかに、昼は活発に、夜は穏やかに、壁や天井、ソファの色まで変わる。

天井に直接プロジェクタが明かりを投影するため、部屋全体が明るくなる。机があるところの近くを強く照射することで、天井と壁の明かりだけで本を読むことができる。必要であれば直接机を照射する。周囲が暗くとも、新聞を取り上げれば、読むのに必要なだけの明かりが投影される。

食事の時間には照明を落とし、色温度を上げて、食事が美味しく見える演出をする。針仕事をする際は、その指先を特に強く照らし、その他は光度を落とす。窓からの光が十分なら自動的に照明を落とす。本は電子書籍としておき、白い本を広げるとそこに投影される。このため物理的な本は数冊(大きさに合わせて)でよい。大きな本棚は必要なくなる。

気分によって絵画の中身を替えたり、壁掛け時計を着せ替えするように替えたり、カレンダーの記述をスケジューラと同期して変えたり、家電のリモコンの代りに巨大な壁面リモコンを出現させたり、雨の日にはカーテンを閉めて晴れの風景を映したりと、様々な応用が可能になる。

このためには、オリジナルの壁や家具、調度品の類は全て白にする。影ができては興ざめなので、複数のプロジェクタで影を補完するようにするとよい。

目に見える欠点として考えられるのは、大量のプロジェクタのコストと保守、電気代、だろうか。プログラムも複雑になりそうだ。

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