2016年10月3日月曜日

トイレの多様化

現在の日本では、下水道がある地域では水洗トイレを、そうでない場合は浄化槽の設置が義務付けられている。この浄化槽に対する規定は、現状の浄化槽には合っているが、逆に言うと新方式への配慮は全くない。

下水道も合併浄化槽も使わないトイレとしては、燃焼式トイレ、バイオトイレ、独自の浄化システムを持つトイレなどがあるが、何れも通常の住宅には使えない(使っても良いが、水洗トイレないしは浄化槽がある前提での補助的な用途のみ)。だが、そもそもなぜ(国の規定する)浄化槽と水洗しか認められないのだろうか。

調べてみると、もともと汲み取り式だったトイレを近代化するためだったらしい。高度経済成長期の話なのだが、その頃にはまだ技術的に水洗と浄化槽以外の選択肢はなかった。上の新しいトイレが出てきたのはその後の話で、要は法律が着いてきていないのだ。

現状の合併浄化槽は常に電力が必要で、震災時には機能が停止してしまう。下水道は言わずもがなである。個人的にはバイオトイレに興味があるが、これも電力が必要である。攪拌にモーターが必要なのと、菌を活性化するのに保温するためらしい。

独自の浄化システムとして、完全に非電化のものも存在している。またバイオトイレでも、手動で攪拌し、菌も低温に強い特殊なものを混ぜて、停電時にも対応するものもある。下水や電気に頼らない、かつそこそこ清潔なトイレがあれば、認可してやってもよいのに、と思う。

トイレの問題はビル・ゲイツも関心を示しているらしい(新興国用だが)。震災時にはトイレが問題になった。サバイバルとしても、意外に身近な問題だ。

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